長距離での、挫折
100mを走りたかったのに、顧問の指示で長距離へ。100m16秒スタート、限界まで追い込む地獄の練習。3年間で5分5秒から5分2秒、たった3秒しか縮まらなかった。
長距離での挫折、5分での退部、ダメサラリーマン。何度つまずいても走ることをやめなかった男が、29歳で10秒台の壁を破るまで。ケンちゃんの波瀾万丈な歩みを、100mタイムの軌跡とともに。
※中学時代は長距離。100mの本格スタートは高校から。数値はファンによる集計です。
100mを走りたかったのに、顧問の指示で長距離へ。100m16秒スタート、限界まで追い込む地獄の練習。3年間で5分5秒から5分2秒、たった3秒しか縮まらなかった。
強い意志で100mへ転向し、長距離の誘いは固く断った。1年12.9 → 2年12.1 → 3年11.77。地区予選は敗退したが、校内で一番速い存在として陸上生活を終えた。
仮入部した部は短距離が半年練習していない先輩ひとり。わずか5分で退部を決意。駅伝の人数合わせで走った3000mで、何も背負わずに走る楽しさを知る。陸上は生涯自分のペースで、と決めた。
うまくいかない日々。現状を変えたくて起業や独立の本を読み漁り、陸上の知識を活かしてブログを開始。3年で月1.5万PV、5年で2〜3万PVまで育てた。走ることを言葉にする習慣が、のちのチャンネルにつながっていく。
ブログ発の練習会が50人を超えるチーム「アルファランナーズ」に。1年本気で練習を積み、自己ベスト更新の自信を持って大会へ挑んだ。結果は――12.70。積み上げたはずの努力が、数字になって返ってこない。どん底だった。
練習会で受けた「骨盤を動かす」という指導。通勤も日常も骨盤を意識し続けた秋、ついに100mで10秒97。長年の壁を破った。このレース動画が大反響を呼び、走り方を教えてほしいという依頼が殺到する。
陸上教室の収入が会社の給料を超え、勤めた会社を退職。だが独立初月に緊急事態宣言。競技場は封鎖、教室は中止でいきなり仕事ゼロ。家の中に競技場を作って走る動画を投稿し、月3万円をつないだ。この「家で走る動画」がチャンネルの原点になる。
陸上系YouTuberとして登録6万人へ。今はオーナー大川さんの陸上チーム BTP を拠点に、仲間と練習を積む(かつてアルファランナーズで走った日々を経て、現在地はここ)。10秒台の若手にボコボコにされながらも、自分のペースで陸上を楽しむ。2025年5月・SANOスプリントでは35歳にして自己ベストを10.59へ更新。物語はまだ続いている。
※所属チームの遍歴は追記予定。エピソードは本人がYouTube等で公開しているものに基づきます。